どうやって褒める?
セッションを受けたあるお母さまのひと言です。
『褒めると言っても、心に響くポイントとそうでないポイントがあるんですね…』
そのお母さまは、お子さんを褒めるときには本当に嬉しそうに心からの言葉で褒めているのは、周りから見ていてもよく伝わってくるのですが、ふとのような言葉を呟かれました。
『私がすごいな、と目につくのは、自分が褒めてほしいというところばかりなんですよね。でも、子どもたちはもっと他のところを見てほしいのかもしれないと気付いたんです。』
こうおっしゃったのは、こんな例え話をしていた時です。
子どもたちが積み木遊びをしていました。
ケンカをしつつも、最後にはとても素晴らしい作品を創り上げて、みんな喜んでいます。
それを見たあるお母さんは、
『みんなで仲良くできたのね!』
と子どもたちに声をかけました。
うんうん、と頷いて満足そうな子どもたちの中に、さほど反応していないのはAちゃん。
どうやらAちゃんは、みんなで協力できたことよりも、細部にこだわって完成させたことの方に気持ちが強く寄り添っていたのです。
そこへやってきた他のお母さんが、作品のある部分を指してこう言います。
『すごいね、ここの作り方。よくこんな風に考えたよね!』
Aちゃんの顔はパッと輝いてにっこり。
ついつい私たちは、自分が承認してほしいところに視点を定めがちです。
褒めてほしいところ、承認してほしいところも、人それぞれなんだと気付くことで、お互いを認め合う機会も増えることでしょう!